ファットソリッドという提案

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いよいよ来週発売予定のバイブレーション

MARKARE65(マーカレ65) 65mm 15g  全10色 貫通ワイヤー  #8×2

ファットソリッド(逆反り)という稀有な存在のルアーです。

特徴としては微かに左右へ千鳥ながらのスイム姿勢で、リトリーブを止めると左右どちらかにスライドします。

ダートというと左右に飛んでいく感じですが、マーカレは飛ぶというよりスライドするイメージです。追ってきたシーバスが口を使う瞬間を演出する・・

簡単に言えばそんな感じですね。私のインスタに実釣動画を上げていますが、いずれもストップ&ゴーというおよそバイブで使うテクニックではない使い方でシーバスを食わせています。見た訳ではないですが、感覚的にリトリーブを止め、次のリトリーブに映るコンマ何秒でヒットしています。

バイブレーションを使う際、およそ多くの方はロッドを立ててショートピッチのリフト&フォールで使います。そのロッド操作を力強く跳ね上げれば「ダート」という表現になり、柔らかく操作すればリフト&フォールと言われます。
マーカレは後者のイメージで、通常行うリフト&フォール時の姿勢を重視しています。

更に食わせの間をより高めています。それがフォールスピード。リトリーブを止めたりリフトした瞬間から始まる「フォール」。スライドすればそのフォールスピードも若干遅くなります。しかもボディはファット形状なので当然抵抗が生まれてフォールスピードを遅らせてくれます。この二つの仕掛けにより「ソリッドバイブなのにフォールスピード」が遅い・・という効果を生みました。

ここまではメリットのお話でした。

ここからはデメリットのお話。
ファット形状なので水深が深くなり、水圧の抵抗が強くなると水切りが悪くなります。言い換えれば抵抗が増すという事。ソリッドバイブはこの抵抗を水圧にも負けないでキレの良いアクションを生み出す事が売りです。

なので「ソリッドバイブ」というカテゴリーで考えるとそのメリットを消していることになります。

マーカレが推奨する水深は最大で5m、4m以内での使用が最も効果を発揮する水深と位置付けました。

バイブレーションなのにストップ&ゴーという使い方でも効果的なのは、ルアーのアクションバランスが微妙に保たれているという事を証明していると思います。勿論ショートでもロングでもリフト&フォールでの使い方がベースにあります。

これまで数多くのバイブレーションをプロデュースしてきましたが、このマーカレはバランスを崩す作業から始めるというこれまでと違ったテストでした。
プロトの中にはこのバランスが秀逸なタイプもありましたが、あまりに微妙な調整なので(笑)製品化しても同じアクションは出せませんでした。

基本は陸っぱりでのテストがメインでしたが、熊本の成田スタッフがとてもマーカレを気に入ってくれました。やはりバランスの崩れ方やフォールスピードが遅いという点で、他にはないルアーだとの評価でした。

サンプルを全国に散らばる希望者の方のお送りしましたが、いずれの方々もこのフォールスピードに着目されてました。これは先に書いたスライドも影響していると思います。

もうテスト段階から釣れっぷりが尋常じゃなかったマーカレ。ソリッドというバイブレーション最高峰のカテゴリーに切り込んだこのマーカレは、きっと皆様の手で更に昇華していくと確信しています!